めざせ!チマコッピ2~DISC、始めました~

ロードバイクを始めて7年。今回新たに自転車をDISCに乗り換えることになりました。

なぜ、S-WORKS TARMC SL6 DISCを選んだのか

昨日、今日は出社はできたものの、 微熱が下がらずこれで無理しても意味はないのでノーライドを選択 。これでほぼ1週間ノーライド。想像以上に長引いている。
時間もあったので、以前途中まで書いてお蔵入り入りしていた、なぜS-WORKS TARMC SL6 DISCを選んだかを自分の中の整理する意味でもDISC車に乗ってみての感想も交えつつ書いてみた。普段戦績もないホビークライマーの練習日誌である当ブログはクソ面白くないと思うが(自覚してます(^_^;)、インプレ系はそれなりのアクセスもあるので何かの役に立てば幸いである。

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当初は、 事故後使えるパーツは外してリム版のSL6TARMACを前提に組み直すことを検討していた。ただ、その後自転車は全損扱いで帰ってこないことになり、まるで初心者が自転車を始めるかのような全てを買い直す状況となった。
事故にあったS-WORKS TARMAC SL5f:id:k_ayu1:20181127182002j:imageにはそれなりの物を付けており、2か月弱しか使用できなかったSRAM e-tapやパイオニアのパワーメーター、サイコン、 ハンドルやサドルも基本各メーカーのトップグレードクラスの物で組んでおり、決戦用に使用していたBORAのチューブラーホイールは手元に残ったが、普段履きのホイールも含めてバラ完で組み直すとなるとかなり高額になる。
そこで、ショップ(スペシャ押しのショップなので基本はスペシャありき)からはバラ完で組むより完成車のほうがが圧倒的にお買い得のでリム版のS-WORKS TARMC SL6の完成車を提案される。事実、SL6完成車のパッケージングは極めてよく、サドルの相性が心配(これは当ブログで何度も書いた通り)なのとクランクがシマノでないこと、パワーメーターがパイオニアではなくなること以外は不満はなく、逆にホイールについては以前から気になっていたCLX50のWOがついてくるというプラスの側面すらあった。

他方、ここに至る2か月間の間、マインド面の落ち込みは酷く、自転車自体をやめるかどうかも結構悩んだ。 身体の復調ともにランを開始したこともあり、いっそトライアスロンに転向しようかとか、MTBグラベルも走れるものにしようかとか短い期間であったけど結構揺れ動いていた。
そんなこともあってか、ショップからの提案をすんなり受け入れようという風はに思えず、何か釈然としないものがあった。

そんな時、どうせ完成車を買わないといけないのであれば、いっそのことDISCにしたらどうだろうという思いが湧いてきた。TARMCにもDISC版あるし。

正直、これまでDISC車がほしいと思ったことは一度もなかったけれど、DISC化の波の動向が気になっていた。
一方で自転車業界は明らかにDISC化の流れだが、ユーザーからは固くなり乗り心地がわるくなるとか重量が重くなる等否定的な意見が多いのもまた事実。特に、私のようなホビークライマーはDISCにするメリットはほとんど、いや全くないと言っていい。(レース後の下山はメリットか)
それにまだロードにおいてのDISC化は黎明期の感が否めず、フレームやホイールもまだ煮詰まった感はなく、明らかに時期尚早な感じだと思っていた。

ただ、今後の流れはDISC化であることは間違いない。(と思う)
そうなると必ずフレームからホイールを数年のうちに買い直さざるを得ない時が来る。(と思う)
だとすれば、ここで大部分のものを失ったし、残ったものに資産価値がある内に売却し、ここで乗り換えてしまうといういうのは十分選択肢になると思った。
さらに、前述したとおり、一度はやめようかと思ったロードなんだし、機材的に新しく、ある意味全然知らないことも多いのでどうせ辞めるくらいならと思い切ってみるのもありかなとも思った。

ではDISCの完成車にするにあたり、選択肢は2つ。

VENGEかTARMACかここは本当に悩み、今でも選択が正しかったのか悩む時があるくらいだ。
その前にまず、DISC車(TARMAC)を試乗したときのことを振り返ってみる。(状況はド平坦だった)
まず率直に思ったのは、
・ブレーキに関しては、思いのほか「普通」でガツンと利き過ぎるとか勝手に思っていたイメージとは全く違っていた。
・自転車に乗った感じも特に重さとかは感じず、目を閉じて乗ればリムかDISCなんて全く分からない。
・ダンシングするとフロントがシュータッチする
というのがファーストインプレッションだった。
シュータッチ以外はほとんどネガティブな面はなく、DISC版はリム版から若干の重量増はあるが、SL5と比べて場合はDISCにしてもなお若干軽量化できることもわかった。
またこれは後にわかったことだけど、DISC車はブレーキばかりに目が行くけど、本当にメリットがあるのはスルーアクスル化だと思う。しっかり固定され安心感がある。特に峠の下りとかではそれを感じる。
さて本題のVENGEかTARMACか。平坦を両方の完成車を試乗した感じは、正直VENGEの速さな飛び抜けており、スピードに乗ってからの感じはちょっとびっくりするくらい。
過去試乗してここまで明確に違いが分かったことは一度もない。
一方TARMACも明らかにSL5よりは速く感じ、フレームの空力の良さを感じた。そして漕ぎ出しやコーナーからの立ち上がりはTARMACのほうに分があるように感じた。
乗り心地は世間とは逆の反応かもしれないが、TARMACのほうが固く感じた。ただ、なぜか振動のダイレクト感はVENGEのほうが大きかったように記憶している。
(これは、一度の試乗なので今乗ったら違うことを言うかもしれないのでその点はご容赦を。)
そしてSL5に乗っていたせいか、個人的な乗り味の好みはTARMACだったが、とにかくスピードに乗った時のVENGEのスピード感が忘れられず、ここから大きく迷うことになる。
色々総合してみて概ね上りや瞬間的な加速を重要視するならTARMAC、それ以外ならVENGEという大枠の判断基準となった。
ロードで何をしたいのか?どんなレースに出たいのか?etc・・・。主戦場がロードレースやエンデューロなら迷わずVENGEだろう。
ヒルクライムクリテリウムならTARMACか。ここで改めて、自分と向き合ってみたときに、6年連続で記録更新中の富士ヒルにそして今年悔しい思いをした乗鞍に出ないという選択肢はなかった。
ただ、さらに話が面倒なのが、今度のVENGEは坂もある程度上れるということと、ホイールを同一にした時の重量差はわずか数百gしかないことでヒルクライムレースのコースよってはVENGEの方が速いかもしれないということだ。
正直、ここが一番の悩みとなった。平坦が速くとも上りが遅ければ、選択は簡単であったが、そうではない。
一度はかなりVENGEに傾いた瞬間もあったが、最終的には両方に乗っているショップの方とも相談して、乗り方やレースのことなども総合的に検討した結果、SAGANカラーの完成車もあったことが最後の一押しになり、TARMACを選択したというのが経緯である。f:id:k_ayu1:20181128190833j:image

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細かい点で記載しなかったことや端折った所はあるけど、選択の流れは大体こんな感じ。TARMCに関しては時折ブログの中でインプレ的な事をしているのでここでは重ねて書かないけど、リム版のTARMCとの比較を少しだけ。ディスク版の方には独特の「ばね感」がある。それはダンシングするとわかる。一方キビキビ感はリム版の方があるかも。これはVENGEでも感じたので、スペシャのDISC版の特徴かもしれない。

また、DISCに関しては総じてまだ、時期尚早な感はあるけど、ネガティブな面をポジティブな面が上回っており、後悔は全くない。あとはコンポ(少なくてもシマノ)が、もう少し煮詰まってくれることと、ホイール開発が進んでくれると本当にリムである必要はなくなると感じている。